賃貸併用住宅を中古で東京に買うための探し方3パターン

賃貸併用住宅の中古物件は非常に数が少ないです。ただ東京ならば物件情報が数十件~数百件と他の都道府県に比べて比較的多いので、多くのウェブサイトや不動産会社から情報を集めてエリアを限定しなければ、良い物件を見つける事も可能です。

また中古物件で賃貸併用住宅を購入する目的は新築よりも割安に購入することだと思いますので、買いたい中古の賃貸併用住宅の物件情報が出てこなくても、他の手段でも安く賃貸併用住宅を購入できることも知っておくべきです。

ではさっそく購入方法別に3つの進め方を見ていきましょう。


中古の賃貸併用住宅を探す


賃貸併用住宅そのものを中古物件として探す方法です。確実に賃貸併用住宅を見つけることができますが、不動産市場に賃貸併用住宅の物件情報はほとんど出回っていないため、そもそも住みたい都道府県に物件情報がないことも多いです。その点、東京は物件情報が多いので根気よく探せば希望条件にあった物件を見つけることもできます。

具体的には健美家、楽待といった不動産投資の物件情報ポータルサイトを利用したり、住友不動産や三井不動産といった大手不動産会社のポータルサイトを利用したり、SUUMOやHOMESといった不動産サイトを利用して、気になった物件があればどんどん問合せをしていきます。

すると問合せを受けた不動産会社のほうでは「賃貸併用住宅を探している顧客リスト」にあなたの連絡先を追加して、物件情報があれば定期的に情報を送ってくれるようになります。ただし不動産会社からすれば冷やかしや買えない客の場合は無駄手間をかけたくないのでリストから排除します。つまりあなたが本気で探していて買うことができる客だという事も問合せの時に伝えておくことが大切です。

ポータルサイトから問合せる方法以外にも、賃貸併用住宅の情報を豊富に持っている不動産会社に直接連絡・相談するのも有効です。例えば大成有楽不動産販売からは頻繁に物件情報の配信がされますので、中古で賃貸併用住宅を見つけるならば問合せをしておくと良いと思います。ちなみに私は新築することになったためご縁はありませんでしたが。

もし理想的な中古の賃貸併用住宅が見つかっても、ほとんどの場合はリフォームが必要となります。なので物件の購入費用に加えて、リフォーム費用の見積もりを取得することを忘れないようにしましょう。

中古アパート一棟を賃貸併用住宅に転用する


アパートのほとんどは木造ですので、壁を抜いて2つの部屋を1部屋にするのは簡単ですし、大掛かりなリフォームをしてボロボロのアパートを賃貸併用住宅として再生させることは比較的簡単にできます。

例えば二階建てワンルーム6戸のアパートなら、2階の3戸の壁を抜いて1部屋にしたものを自宅とし、1階の3戸をそのまま賃貸住宅として貸し出せば賃貸併用住宅の出来上がりです。もし2戸一棟の小規模なアパートならば、そのまま片方に住んでしまえば賃貸併用住宅になります。



例えば上下でファミリータイプの間取りのアパートなら通常のリフォームさえすればすぐに賃貸併用住宅として利用できます。自分が住むならば住宅ローンの利用ももちろんできます。

他にも小規模な4階建てのビルを買い、1階と2階を貸店舗としてテナントに賃貸し、3階と4階を自宅として住むのも立派な賃貸併用住宅です。ただし賃貸併用住宅にリフォームするために多額のリフォーム費用がかかってしまっては意味がないので、出来るだけ建物の構造は変えずに賃貸併用住宅に転用できる物件を探しましょう。

そのためにはある程度の建物の知識やリフォームの知識が必要です。気になる物件に問合せをして詳細情報を取り寄せ、賃貸併用住宅にするにはどうすれば良いのかリフォーム会社に相談しながら、実践の中で知識を蓄えていくことをお勧めします。

中古住宅をリフォームして賃貸併用住宅にする


中古住宅、特に中古の一戸建ては多くの物件が不動産市場に流通していますので選択肢がとても多いです。中古マンションも情報が豊富にありますが、賃貸併用住宅に改造するには1部屋単位では難しいですし、管理規約でリフォームが希望通りにできない可能性があるので、難易度の低い一戸建ての転用を考えるほうが現実的です。

とはいえ普通の一戸建てを購入して賃貸併用住宅に転用すると、自宅の床面積は約半分になりますので、購入する一戸建てはある程度大きな物件を探す必要があります。自宅部分の広さが60㎡欲しい場合なら、倍の120㎡の床面積を持つ一戸建てを探すことになります。

ただし元々が普通の一戸建てとして建物が作られている場合、旗竿地のような変形地や道路と接する間口が狭い土地だと賃貸併用住宅として玄関口を分けて複数設置できないことがあります。また元々玄関を複数設置するつもりで間取りが配置されていないため、賃貸住宅を間仕切って新設しようとしても建物の構造上大切な柱が邪魔で玄関が作れない場合があります。

そのため物件情報は豊富にあっても、賃貸併用住宅に転用できる一戸建てを見つけるには多数の物件情報を見てたくさん検討する必要があります。不動産は一つとして同じ物件はありませんので、根気よく賃貸併用住宅としてリフォームで転用できる物件を探していく必要があります。

さらに素人考えて賃貸併用住宅用のリフォームを行ってしまうと、建物の傾きや倒壊に繋がるリフォームを実行してしまう可能性があります。そのために建物の知識を身に付けたり、建築知識のある人に賃貸併用住宅を目的としたリフォームの相談をする必要があります。

ただし一番安く賃貸併用住宅を購入できる可能性が高いので、知識を身に付けたり相談できるプロを見つけることができるならばお勧めの選択肢です。もしまだ不動産に関する知識が十分ではないけれど挑戦したい場合は、まずは不動産投資に関する知識を得るところから始めてみましょう。

不動産で失敗すると数百万円~数千万円の損失になりますので、自己投資として教材やセミナーに数万円~数十万円を使うのは効果を考えればとても良い投資です。安く賃貸併用住宅を購入する意欲があるならば、まずは知識の取得のために自己投資をするのが着実な第一歩と言えるでしょう。