本日は朝から銀行に行って購入の契約をした土地の決済に行ってきました。先月の実践ブログで書いた住宅ローン記事の通り、7つの銀行に住宅ローンの申込みを行い、一番条件の良かった東京都民銀行で融資を受けてきました。
住宅ローンなのでとても金利は低いです。私が今回受ける適用金利は0.975%で、保証料を金利に上乗せしている形となっていて、先ほどの金利のうち0.2%は保証料分となっています。返済期間は35年で、新築の建物を建てるために最初の1年間は金利のみの支払いとしています。
私は不動産の購入は5回経験しており、ローンを借り入れるのは3回目ですが、土地から新築で建物を建てる場合は初めての経験です。今回の住宅ローン借り入れで学んだ、土地から建物を新築する場合の住宅ローンの注意点を共有していきたいと思います。
土地から賃貸併用住宅を建てる場合の住宅ローンの実行方法と種類
一戸建てかマンションかに限らず、完成している新築物件を購入したり中古物件を購入する場合、購入する不動産はすでに存在していますので、決済をする時に住宅ローンを一括で借り受けてそのまま支払いに充てて、物件の引き渡し=所有権の移転を行います。
ところが土地から探して注文住宅を建てる場合、まずは土地の売主から土地を購入し、それからハウスメーカーや工務店に建物を建ててもらう時に代金を支払います。さらにハウスメーカーの多くは契約時、着工時、上棟時、竣工時などの各段階に分けて支払いを求めますので、1回の支払いではなく複数回の支払いが必要になります。
新築で賃貸併用住宅を建てる場合は注文住宅と同様の手順で進めることになりますので、土地の決済と建物の建築における各段階で支払いが必要になります。そんな時に問題となるのが住宅ローンの実行方法です。
実は住宅ローンは各銀行や金融機関の規定によって、融資の実行方法(借入資金を受け取るタイミング)も様々です。具体的にどんな実行方法があるのか見てみましょう。
分割実行タイプ
今回私が東京都民銀行から受ける住宅ローンはこのタイプです。土地の決済の時に土地代金分の住宅ローンの借り入れを行い、建物の着工時や上棟時など、ハウスメーカーへの支払い時期に合わせて残りの住宅ローン金額の借り入れを行います。
必要なタイミングで必要な金額だけ順番に借り入れをしますので無駄な金利支払いが少なくなります。ただし建物の完成までの間にも返済がスタートしてしまうのは他の実行方法と同じなので、最初の1年間は元金返済を据え置いてもらい、金利支払いだけなどにして毎月の負担を減らすようにします。
もし最初から元金返済も始めると、今の住まいの家賃に加えて住宅ローンの返済が重なり二重の居住費を支払うことになるからです。賃貸併用住宅の場合は家賃収入が入るようになれば住宅ローンの返済も余裕で出来るようになりますので、利息分の支払いが多少多くなってもできるだけ元金返済の据え置き期間を長くとっておきましょう。
後実行タイプ
建物が完成してから銀行が抵当権を設定できる状態になって、ようやく住宅ローンの借り入れができるタイプです。このタイプの場合、土地の決済や建築の着工時・上棟時などの支払いは自己資金で行うか、つなぎ融資を利用します。
つなぎ融資は金利が高めなので利息分の支払いが余分にかかり、十数万円~数十万円をつなぎ融資の利息分として支払うことになります。分割実行タイプに比べると支払いが少し多いです。さらにごく一部の銀行ではつなぎ融資をしてくれないので、建物の完成までの支払い全てを自己資金で用意する必要があります。
前実行タイプ
住宅ローンの本審査で承認が下りた状態ならばすぐにでも借り入れが出来るタイプです。このタイプの場合は土地の決済のタイミングで全額借り入れて、土地代金を払った残りの金額を自分の手元に残しておいて建物の建築過程に沿って支払いをしてきます。
前実行タイプの場合、建物の支払いに利用するローンも先に借り入れてしまうため、資金を活用していないにも関わらず利息分の支払いが余分に増えてしまいます。資金に余裕があるので支払計画を立てやすいという利点はありますが、分割実行タイプに比べると無駄な利息支払いがある分だけ少し損です。
ただし住宅ローンの分割実行をすると、分割の度に手数料を取られてしまいますし融資の手続きを何回も行うのは大変です。低額の融資の場合は分割実行の手数料を払うより得することもありますので、一概に損得で比べることはできません。
住宅ローンで一番重要なのは借入金利
住宅ローンの実行タイプについて書きましたが、この実行タイプによって発生する支払金額の差は多くても数十万円です。ところが借入金利は1%違うだけで数百万円~数千万円の差が出てしまいます。
つまり住宅ローンを複数の銀行で申し込みをして自分の希望借入額で何社かからOKの回答をもらった場合、融資の実行タイプなどは気にせず、まずは一番金利の低い銀行を選ぶのが最優先です。そして次に借り入れ期間と毎月の返済額を見て現実的かどうか確認し、融資の実行方法と自己資金を確認して実行可能な支払計画が立てられるかを考えます。
住宅ローンの金利が高いとそのまま支払利息の大幅な増加になり、賃貸併用住宅の中でかかる経費の中でも最大級の金額の支出です。この支払利息をいかに減らせるかで、賃貸経営の安定度や資産の増加スピードが全く変わってしまいます。
土地の権利関係が複雑だと手間が何倍もかかる
私が本日決済してきた土地は相場よりも500万円以上安く購入できましたが、安く購入出来たのにはちゃんとした理由があります。決済した土地は24坪の所有権の土地ですが、この土地の権利者は3人もおり、しかもこの3人全員がバラバラの遠方に住んでいるうえに、権利関係も複雑でした。
特に売主の3名のうち1名は病気のため意思疎通が出来なくなっており、後見人の制度を利用しているため裁判所の許可まで必要な状態でした。さらに未登記の古屋が残る土地であったり、相続による残置物の処理などで片づけに時間もかかり、様々な手配先への支払いが多岐に渡っているために、私が銀行で署名捺印をした支払伝票は14枚にもなってしまいました。
たった1つの土地の決済のためにこれだけの手続きをしているのを見るのは初めてですと司法書士の先生も苦笑いするほどでした。さらに本日決済した土地は2014年の年末に見つけて問合せをしてから、3か月半もかかってやっと決済ができたので時間もかなり経過していました。
それでも多少の手間ひまと時間をかけるだけで500万円以上安く購入できたので私としては満足しています。
土地を購入した後の段取り次第で損得が発生する
土地と古家の所有権が私に移りましたが、次の段階である古家の取り壊しはすぐ明日から始まるように手配してあります。土地を購入したという事は、住宅ローンの借り入れが始まりましたので金利負担と返済も始まるという事です。
一日でも早く賃貸併用住宅を完成させ、家賃収入を得る時期を早くするためにも、建物完成までの段取りは非常に重要です。まだ建築図面の細部や内装・住宅設備は決まっていませんが、建物の構造部分や窓の位置などは決定済みです。
ただし賃貸住宅からの家賃収入を得ることも大切ですが、自宅を住みやすい家にするために家族の意見も大切ですので、上手く家族の要望を取り入れながら理想の賃貸併用住宅を作り上げていこうと思います。
賃貸併用住宅の完成まではまだまだ時間がかかりますが、間取りの打ち合わせや建築過程などを報告していきたいと思います。