賃貸併用住宅は賃貸経営という商売です

自宅を買おうと考えるとき、普通は戸建てかマンションか、新築か中古か、といったことを最初に考えます。ところが最近は第3の選択肢として賃貸併用住宅を考える人が増えています。

一般の住宅と同じように住宅ローンが使え、そのローン返済は賃貸部分からの家賃収入で返済し、住居費の負担がほとんどなくなるという夢のような仕組みです。普通に家を買ってしまうと住宅ローンの返済の他に、固定資産税や修繕費用などが必要なので、思っているより住居費の家計への負担は大きいです。この負担を大幅に軽減できるのですから、賃貸併用住宅を検討する人が増えるのは当然と言えるでしょう。

ただ、最近は賃貸併用住宅のメリットばかりが誇張され、建築プランさえ当てはまれば賃貸併用住宅を建ててしまう人がたくさんいる事をとても怖いことだとと思っています。

私は2007年から不動産賃貸業(大家業)をしているので、賃貸経営の良さも大変さもいろいろと経験してきました。これらの経験から一つ言えることは、賃貸経営はその言葉の通り経営なので、他の商売と同じように真剣に取り組む必要がある、という事です。まだまだ競争が激しくない業界ではありますが、何も考えずにできるほど甘くはない世界です。不動産投資とも言われていますが、国債を買うのと同じ投資感覚では早いうちに成り立たなくなってしまいます。

とはいえ、住宅ローンという低金利のローンを使って賃貸経営を小規模で行う、という仕組み自体はとても素晴らしいものです。賃貸経営や不動産投資の第一歩としてピッタリですし、私のようにすでに大家業をしている人でも投資効率が良いので、住宅ローンを組んでいない人ならばオススメできる手法です。

これから賃貸併用住宅を始めようと物件を探している人は、賃貸経営・不動産投資の一種であり、賃貸業という商売をするんだ、という意識をしっかりと持った上で取り組んで下さい。業者の煽りに惑わされず、しっかりと家賃収入を得られる物件を手に入れられるよう頑張りましょう!