住宅ローンを使って堅実に資産を作り上げる方法

住宅ローンはあなたの収入や資産を大きく増やす可能性を持っています。でも住宅ローンの活用方法がわからなければ、住宅ローンは自宅を買うための単なる借金に過ぎません。

住宅ローンで収入を増やせるかどうかの分かれ目は、仕組みを知っているかどうか、そして知ったあとに実践したかどうかだけの違いです。さっそく住宅ローンの持つ力、そして上手く利用することで資産を作り出すことができる仕組みを見ていきましょう。

住宅ローンは資産構築に最高の手段


住宅ローンは『低金利』『35年の長期借入』『定期的な収入があれば簡単に融資が出る』という3つの強力な特徴があります。これらの特徴があることで、一般のサラリーマンや自営業者でも価値のある不動産を買ったり作り出したりすることで、大きな資産を作り出せるのです。

・低金利のローンが生み出す見えない資産


住宅ローンを借りると毎月コツコツと返済をすることになります。この毎月のローン返済額の内訳をみてみると、元金分と利息分の2つに分かれています。このうち利息分というのは銀行に支払う手数料のようなものですね。つまり銀行の利益です。

では元金分とは何でしょうか。表面的には自分の手元から銀行に渡しているお金ですが、銀行からしてみれば家を買うときに最初に貸し出した大金を、毎月少しずつ取り戻しているに過ぎません。つまり住宅ローンの元金分とは銀行の利益ではないのです。では自分の手元から出て行っているお金はどこに行ったのでしょうか。

実は元金分というのは自分の買った不動産という形で、少しずつ資産として蓄えられているんです。住宅ローンの返済が終わった時に不動産は丸々自分の資産になるわけですが、これは【毎月返済し続けた元金分】によって【不動産という形の資産】を手に入れたことを意味します。

つまり住宅ローンの元金返済分は、不動産という形で少しずつ資産が増えていることになります。ローンの返済金額の内訳で元金分が大きければそれだけ資産が増えるスピードが早いという事になります。

そこで住宅ローンの場合で具体的に見てみます。1%という低金利で5000万円の住宅ローンを35年返済で借りる場合、ローン返済の内訳は借入期間全体(35年のトータル)で考えると、なんと84%が元金分です。つまり住宅ローンの返済金額はほとんどが自分の資産構築に貢献しているという事なのです。

・35年の長期借入により毎月の返済金額が小さくなる


住宅ローンの返済金額の84%が自分の資産を蓄えることになっているのだとしても、毎月支払うことができないような多額の返済金額になるような借り入れはできないので、短期間の借り入れで毎月の返済額が大きくなる場合、低価格の不動産(資産)しか買うことができません。

ところが今後の日本は人口がどんどんと減少するため、不動産は地方の中核都市の中心部か、東京都心部の駅近などの便利な立地しかその価値を維持することができません。郊外の不動産は安いのですが、これは将来見込める価値が低いために安く売られている場合が多いです。

つまり都市部の便利で人気のある立地の、価値のある不動産を購入することで安全に資産を増やすことができるのですが、こうした価値が維持される不動産はとても高額です。でも資産価値を維持するには高額な価値ある不動産を買うほうが安全です。

そこで住宅ローンの出番です。購入したい不動産が高額だとしても、35年間という長期借入ならば月々の返済額が一般人でも支払うことができる範囲の金額で済みます。例えば借入金額5000万円で金利1%、35年返済の住宅ローンならば毎月の返済額は14万円です。

普通のサラリーマンには毎月14万円の返済は少し高めですが、普通の自宅を買うのではなく賃貸併用住宅を建てれば、家賃収入によってローンの返済がされるので、不動産の形でどんどん資産構築が進んでいきます。

・定期的な収入があれば簡単に融資が出る


住宅ローン以外の融資というのは、借入をする個人や企業が本当にローンの返済ができるのか厳しくチェッされるうえに、金利3~8%という高金利でしか借り入れることができません。一部のお金持ちや優良企業には1%以下の貸出金利になる場合もありますが、何の事業実績もない普通のサラリーマンが低金利で融資を受ける事はできません。

ところが住宅ローンだけは、給料などの定期的な収入があれば簡単に融資をしてくれます。不動産といっても自宅を買う場合、例えローン返済が苦しくなっても頑張って返済する人が多いという傾向があるために、銀行も特別に良い条件でローンを出してくれるのです。

この破格の条件である住宅ローンを、サラリーマンやある程度の実績がある個人事業主が利用しない手はありません。

賃貸併用住宅なら超低金利で不動産投資が可能


この住宅ローンでの資産構築をさらに応用したのが賃貸併用住宅です。賃貸併用住宅は基本的に自宅が中心です。自宅の一部が賃貸住宅になっている建物という解釈なので、賃貸部分の床面積が建物全体の半分未満であれば住宅ローンで購入することができます。

住宅ローンを利用するというだけでも不動産という資産構築に役立つのですが、さらにその不動産が家賃収入を生み出すことで、毎月のローン返済の負担まで減らしてくれます。上手くいけばローン返済額より多くの家賃収入を手に入れて、コツコツと資産を構築しながら、しかも自宅部分には無料で住むことができるのです。

賃貸住宅による家賃収入と、住宅ローンによる資産構築を同時に実現する魔法のような仕組みが賃貸併用住宅の魅力です。

まずは住宅ローン審査を受けて融資限度額を知る


とはいえ賃貸併用住宅は企画に時間もかかりますし、長期間安定的に賃貸経営を続けられる土地を探す必要があり、土地と建物の取得総額はかなり大きな金額になります。そのためまずは自分が何万円まで住宅ローンを借りられるのか知る必要があります。

そこで賃貸併用住宅ではなくても、将来的に価値が維持できたり値上がりが見込めるマンションや一戸建てを見つけて、実際に買うつもりで住宅ローンの審査を受けてみることをおススメします。自分の融資限度額を知ることができれば大きな一歩を踏み出すことができますし、審査に出した物件の将来性があると思うならば早めに買って、元金返済を早めにスタートするほうが有利です。

例えば東京の都心で言えば山手線の新駅ができる泉岳寺、2020年の五輪開催で街の開発が進む月島と勝どき、地下鉄新路線が計画されている豊洲・東陽町・住吉など、将来性のある不動産はキチンと情報を集めれば見つけることができます。

どんな不動産を買うにしても、住宅ローンを使うことで価値ある不動産を手に入れることができるのは、資産のない一般のサラリーマンや自営業者がこれから資産を作り上げる最初の一歩としてこれ以上ない仕組みとなるのは間違いありません。