賃貸vs購入なんて比較にならない 賃貸併用住宅という選択肢


不動産関連のメディアで頻繁に取り上げられる話題として定着している「賃貸vs購入 どちらが得か」という住まいについての対決ですが、これはマイホーム購入派が普通の一戸建てやマンションを購入するという前提のために議論になってしまっているだけです。

ところがこのマイホーム購入派の選択肢として、賃貸併用住宅という新しい選択肢が登場した瞬間、住まいは借りるより買うほうが断然得をするため、圧倒的な差で購入するほうが良いという結論に落ち着くことになります。賃貸併用住宅の資産形成の有利さは、普通のマイホーム購入とは比べ物になりません。

ただし賃貸併用住宅という選択肢を選ぶことはできる人は限られています。そこで今回は自宅について賃貸vs購入の対決について確認しながら、賃貸併用住宅を選択できる人の条件を確認していきましょう。



賃貸住まい vs マイホーム購入


賃貸派の主張


戦後盛んに言われていた夢のマイホームという言葉が死語になり、自宅は借りるほうが良いと考える人はどんどん増えています。特に今後は日本の人口は減っていくために、空き家の数は加速度的に増えていくことが予測されます。日本は住宅を作り過ぎという状況が賃貸派を後押しします。

ここで賃貸派の主なメリットを整理すると…

  • 住宅ローンという巨額の借金を背負う必要がない
  • 近隣住居との問題や自然災害などで住めなくなっても気軽に引っ越しできる
  • 常に新しい家に住み替えることが簡単にできる
  • リストラなどで収入が減っても収入に見合う家賃の家に引っ越しできる
  • いまの住居に長く住む予定ではないので賃貸がよい

といった内容になります。

世間体などを気にせず、利便性を追求するならば賃貸住宅のほうがリスクもなく気軽に日々を過ごすことができると言えます。

購入派の主張


賃貸派に対し、購入派の人はマイホームがもたらす多くのメリットについて着目しています。空き家が増えるという環境は立地によっては大きな不利益をもたらしますが、住む街を自由に選ぶことができるならば、不動産のオーナーになるという利点は意外にも大きなものになります。

同じように購入派のメリットを整理すると…

  • マイホームという満足感や家族の連帯感を感じることができる
  • 住宅ローンの返済をすることで不動産という資産が残る
  • 賃貸住宅では制限されるリフォームなどが自由にできる
  • 安くて貧弱な賃貸住宅の設備に比べて室内設備のグレードが高い/設備を選べる
  • 高齢者になると賃貸住宅を借りにくくなるがマイホームがあれば住まいに困らない

といった内容になります。

自分の収入次第で購入できるマイホームに制限が出てきてしまいますが、豊富な選択肢と自由度は賃貸住宅に比べて豊富ですし、資産形成になるという点は見逃せないメリットです。ただしローン負担や家屋の価値下落など、それなりのリスクを背負っている点はやはりデメリットとなります。

賃貸vs購入の結論


比較する基準を決めない場合は、自由でリスクのない賃貸と本拠地を構えられる購入、好きなほうを選んで下さいということになってしまいます。そこで優劣を分かりやすくするために経済的な損得という視点で比較をしてみると、どちらが有利かハッキリします。

もちろん私は自宅は購入するほうが得をすると考えていますが、これは買う人の不動産の知識によって結論が変わります。人気の街のマンションを相場並で買うことができるならば資産形成ができるため購入するほうが得ですが、マンションや一戸建てが供給過剰で地域の人口も減っていくような物件を買ってしまうと家の価値がどんどん下がるので購入するほうが損をします。

つまり不動産の勉強をして知識がある程度ある人は購入が得、不動産の勉強をする気がない人の場合は賃貸のほうが得、という事になります。ただし賃貸住宅を借りる場合でも、不動産の知識がある人が家を探すと割安な家賃の家を見つけ出すことができますから、不動産の知識というのは購入でも賃貸でも確実に役立ちます。

賃貸併用住宅を取得できる人の条件


ここで冒頭にお話しした、賃貸併用住宅をもう一度考えてみます。購入vs賃貸を経済的な損得という視点で比較した場合、賃貸併用住宅は圧倒的な優位性を見せつけてきます。

賃貸住宅や普通のマイホームと比べた賃貸併用住宅のメリットは…

  • 家賃収入でローン返済をするため毎月の住居費が安いorほとんどない(あるいは差額分の収入がある)
  • 土地の広さや建物の大きさがマイホームのみに比べて大きいため資産形成できる不動産の価値が高い
  • 賃貸併用住宅の建築や購入を通して実績的な不動産の知識を得られる
  • 敷地や建物を自由にでき、賃貸部分に住む人(隣人)を選ぶこともできる
  • 支払い家賃やローン返済負担がないぶん、住宅ローンの繰り上げ返済もできるし資産運用にお金を回すこともできる

となり、かなり大きな経済的メリットを得ることができます。

ただし賃貸併用住宅は誰でも取得できる訳ではありません。土地を買い建物を建てられるだけの金額の住宅ローンの借り入れができる年収があり、賃貸経営が長期的に成り立つ立地や土地を判断できる程度の知識を勉強し、数少ない賃貸併用住宅の条件に当てはまる土地や中古の部件を探しだし購入できる行動力、これらが揃っている必要があります。

年収、知識、行動力はどれも自分の努力によって成り立っています。不動産のプロの助けを借りる必要があることは当然ですが、同時に賃貸併用住宅が欲しいという自分の強い意志によって自分が成長することも必要です。

このブログ記事を読んで情報収集をしているような方は、きっと強い意志はすでにお持ちのはずです。あとは賃貸併用住宅を建てるまで行動し、少しずつ知識を身につけ、企画を現実にしていくだけです。年収が足りなければ本業を頑張ったり、少額の不動産投資をして年収を増やしてやれば良いだけです。行動し続けて取得に向けて進んでいきましょう!