不動産売却で得た現金を賃貸併用住宅にして資産運用

不動産の売却をした後はローンの元金が大量に残っていない限り、数百万円~数千万円の現金を手に入れることができます。この不動産売却で得た資金を銀行預金として眠らせてしまうのはとてももったいないです。

とは言うものの、せっかく得られたまとまった現金をリスクの高い金融商品に投資するのはよほどお金に余裕がなければできません。そこでリスクを抑えて現金の資産運用をするための投資先を探していくと、多くの人は不動産投資・賃貸経営による家賃収入にたどり着きます。

不動産投資の特徴として、投資金額は大きいものの不動産価格の変動はゆっくりとしていて株価ほど激しく変動しないうえ、家賃相場の変動も小さいので安定した利益が見込めます。

ただし昨今の賃貸住宅市場は日本の人口減少に伴い競争が激しくなって来ているので、できる限り競争力のある賃貸住宅を作り、リスクの低い不動産投資の方法を選ぶことが大切になってきています。

番号 投資手法 必要資金 家賃収入 支払利息 リスク
1 ワンルーム(現金) ★★★ - ★★
2 ワンルーム(ローン) ★★ ★★★
3 一棟アパート ★★★★ ★★★★ ★★★ ★★★
4 一棟マンション ★★★ ★★★★★ ★★★★ ★★★★
5 賃貸併用住宅 ★★ ★★


住宅ローンが利用できる賃貸併用住宅は一番リスクが低い


ここで主な不動産投資の手法を整理して確認していきましょう。現金で小さな投資用物件を買う方法から、高額なマンションの一棟買いまで、大小さまざまな投資方法を比較してみました。

ここで比較した5つの不動産投資の手法を1つずつ詳しく見ていきましょう。この投資手法の比較を行ってみると、賃貸併用住宅のリスクの低さがよく分かると思います。

1.投資用ワンルームの現金で購入


現金で購入しやすい300万円から1500万円ぐらいの価格帯で売られている中古のワンルームマンションが主な投資対象となります。むしろ中古のワンルームマンションは銀行融資がほとんど出ないので現金で購入していくしかありません。(実績を積めば融資もしてくれるようになります)

投資用ワンルームマンションは、大きな建物の建築ができて、しかも採算が合う場所に建てられるためほとんどが都市部に存在しています。そのため賃貸経営で一番怖い空室リスクは低くて安心なのですが、供給されてきた数が多いため競争が激しく、単身者は入居期間が短いために家賃収入が少ない割に修繕費がかかってしまいます。

ローンを利用していないので支払利息がなく、毎月の管理費と修繕積立金と、入居者の入替りの時のリフォーム費用のみが主な支出ですので、投資用ワンルームを買ったからと言って破綻するリスクはほとんどありません。

ただし購入するときに現金をたくさん投資する必要がありますので、投資資金の回収に時間がかかりますし、購入直後の手持ち資金が少ない時に水漏れなどで多額のリフォーム費用が発生してしまうと資金繰りに困ってしまう可能性もあります。

また入居者がいないときは家賃収入が完全にゼロになってしまいますので、空室の間はお金が手元から出ていく一方となります。

2.投資用ワンルームのアパートローンで購入


新築の投資用ワンルームマンションの場合は1500万円~3000万円くらいの価格帯で売られており、たいていはアパートローンとセットで販売されているので購入する時にほとんど手持ち資金を使わずに済むという特徴があります。

ただし家賃収入が購入価格に対して少ないために、毎月の収支は家賃収入からローン返済額と管理費・修繕積立金を差し引くとマイナスになってしまう物件がほとんどです。

しかも年数が経って建物が古くなっていくと、もらえる家賃は少なくなっていくのに毎月のローン返済額は変わらず、大規模修繕のため修繕積立金が値上げされるなど、年数の経過とともに毎月の赤字額が少しずつ大きくなっていきます。

初期投資が少なく不動産投資が始められるので気軽にお金を出してしまいますが、購入価格が高いために貸しても赤字、売却しても赤字という二重苦になりやすいです。かなり精査した上で投資物件を選ばない限り成功はできない、リスクの非常に高い投資手法となります。

3.一棟アパートのアパートローンで購入


不動産投資の王道手法です。過去から現在までたくさん物件が作られてきたので選択肢が非常に広く、中古なら3000万円~7000万円、新築なら5000万円~1億円と購入しやすい価格帯なのでアパートローンを借り入れても毎月の返済額はそこまで大きくなりません。家賃収入からローン返済額を差し引いても毎月十分なお金が手元に残ります。

ただし最近は中古の木造物件への融資がほとんど行われなくなっており、アパートのほとんどは木造物件ですので多額の頭金を準備しなければ買いたくても買えないことが多いです。一方で新築アパートならばアパートローンが利用できますが、利回りが低いために投資としてはあまり魅力的ではありません。

しかも新築アパートの場合、アベノミクスにより土地の相場価格が上がっている中で割安な土地を見つけ出し、建築費用を抑えながら競争力のある間取りを持つアパートを企画・建築し、家賃収入が手に入るまでの資金繰りに困らないだけの余裕資金を持っておくなど、なかなかハードルが高いです。

もし土地を持っている場合でも、その土地がアパート経営に適した競争力のある立地かどうかや、将来的に競合するアパートが建築される土地が周囲に無いかを十分に調査した上で建築しないと、見込んでいた家賃収入が入らずただ借金を背負うだけという結果になりかねません。

ただし成功している投資家もたくさんいるので、不動産投資や賃貸経営に関する学習を十分に積んでから取り組むことをおススメします。

4.一棟マンションのアパートローンで購入


一棟マンションをローンを利用して次々と買っていく手法は、いま不動産投資家の間で一番人気のある手法となっています。地方の都市部にある大型の一棟マンションは銀行評価が出やすくアパートローンを組みやすいので、1000万円前後の資金を頭金として1億円~2億円の物件を銀行融資を利用して買っていきます。

投資金額が大きいために満室にすれば多額の家賃収入が手に入ります。その代わり借入金も多額のため毎月のローン返済額が大きく、空室がたくさんできてしまった場合は一気に破綻のリスクが表面化してきます。

多額のローンのため支払利息も大きく固定資産税も高いため、家賃収入が多くてもとにかく経費がかかります。ただし上手く銀行評価の出る物件を割安に取得していけば、次々と物件を手に入れて投資規模を拡大し、本業の収入をあっという間に超えてしまうことが可能です。

破たんリスクも大きいけれど成功した時に得られる収入も大きい、ハイリスクハイリターンな不動産投資手法です。

5.賃貸併用住宅を住宅ローンで購入


自宅の一部を賃貸住宅として貸し出す不動産投資手法です。東京の住宅街などでは何十年も前から賃貸併用住宅が作られてきていましたが、最近になるまでその有利さはあまり知られておらず、ハウスメーカーが主要な商品としてラインナップするようになってから認知度が広がってきています。

賃貸併用住宅の一番のメリットは住宅ローンで不動産投資ができるという点です。1%以下の超低金利と35年間という長期の借り入れにより、毎月のローン返済額が借入金額に比べてとても少なく、家賃収入でローン返済を相殺すればタダで新築の自宅に住むことが可能です。

中古で賃貸併用住宅を買ったり、中古住宅をリフォームして賃貸併用住宅に仕上げてやれば、毎月の家賃収入以下でのローン返済に抑えることができ、タダで住みながら毎月収入を得られるという理想的な投資法です。

住宅ローンが使えるため、最初に多額の現金を用意する必要はありません。しかも住宅ローンは借入主が給料などの本業収入から返済が可能な金額までしか融資しないため、家賃収入が手に入らずにローン返済できず破綻する、という可能性は非常に低くなっています。

家賃収入とローン返済額のバランスが取れていて、低金利のために支払利息も少ないのでとてもリスクが低い割にそれなりのリターンを得ることができます。家賃収入で住宅ローンを返し終わる頃には、建物と土地が資産として残りますのでタダで家に住めた上に十分な資産が残るのです。

賃貸併用住宅は定年退職後の自宅と私的年金を兼ね備えた投資としてもピッタリです。不動産の売却により手持ち資金ができた時には、不動産投資の第一歩として賃貸併用住宅の取得を実践者としておススメします。


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