家を売却する時の流れと売却方針

家を売却するためには多くの手順・手続きを踏んでいかなければなりません。ただ実際には不動産会社が段取りを整えてくれますし、売却で成功するための重要項目というのは意外と少ないものです。

専門知識が必要な事柄は上手くプロに任せ、スムーズに家の売却を進めるためのコツを順にさっそく見ていきましょう。


1.家を売る目的を明確にする


まず大切なことは、家を売却しようと考えた理由を明確にして、売却活動の間に間違った判断をしないようにすることです。例えば便利な都市部に住み替えをするのが目的ならば、いつから都市に住みたいのか、家の売却を急ぐ必要はあるか等、目的を持つ背景となった願望や条件を整理します。

こうした条件や目的を元にして、売却価格は高めでじっくり売るか安めで手早く売るか、リフォーム済みにするかどうか、古い家の場合は更地にするか古家付きのままで売るかなど、どんな状態で売りに出すのかを決めることができます。

2.家の状態を把握する


家を売るときには築年数や住宅設備の内容によって売却活動の方針を決める必要があります。家の種類や築年数別に、どんな売却方針が良いのか整理してみます。

・新築~築15年までのマンションや一戸建て


新築か築浅の時にマンションを買った人の場合は築10年から築15年の間に売却するのが理想です。理由は3つあります。

1つ目としては、売却するときに買主が住宅ローンを35年の借入期間を取れるかどうかに影響するからです。メガバンクの場合は「60年-築年数」や「65年-築年数」で借入の最大期間が決まりますが、信用金庫などで保証協会を利用する住宅ローンの場合は「50年-築年数」が借入期間となるため、築15年を超えると一般的な住宅ローンの借入期間35年では借りられなくなってしまうからです。

2つ目の理由としては、給湯器などのガス設備や食洗器などの電気設備など、住宅設備の故障や取替えタイミングが設置してから10年から15年でやってくるからです。修理や交換で数万~数十万円もする設備が同時に壊れてしまった場合、下手をすると100万円前後の出費になりかねません。設備が故障する前に売り抜けてしまうほうが良いです。

3つ目の理由は住宅ローン控除が関係します。住宅ローン控除は購入してから最大10年間は住宅ローンの借入額によって減税ができるという制度です。ところがこの住宅ローン控除はマンションの場合は築25年まで、一戸建ての場合は築20年までしか利用できません。つまり家を売却したあと、買主が住宅ローン控除を最大限利用できるのは築10年から築15年までという事になるわけです。

・築16年から築30年までのマンションや一戸建て


築15年を超えてくると住宅設備の多くがほぼ確実に買い替えか修理が必要になってきます。そこでもし運良く色々な設備の故障に遭遇せずにいる家の場合は、設備の不具合や故障が発生する前に素早く売却してしまいましょう。

設備が壊れるという状況を逆手にとって、築30年までの家を売る場合はフルリフォームを施してから「リフォーム済み住居」として販売するのも良い選択肢です。中古マンションの再生をして販売する会社が多く存在していることを考えると、リフォーム済みマンションやフルリフォームの一戸建てとして販売するのは利益を得るチャンスがあるという事です。

家の売却をする目的に沿ってどういう作戦で売るかを不動産会社の担当者と相談して決めましょう。

・築30年以上のマンション


築年数が古いと言われる築30年以上のマンションの場合、多くのマンションが旧耐震基準の頃の建築物に該当してしまうため、耐震性に不安があります。まずはマンションが新耐震基準に合わせた耐震工事をする予定があるかを確認しましょう。もちろん耐震工事を済ませているマンションもたくさんあるので、築30年以上だからと言って必ず危ないというわけでもありません。

またガス設備は修理はできず新品への交換をしたり、水道管が劣化して漏水が起こったり排管の詰まりが発生したりします。中にはモルタルがはがれて中に埋められているはずの鉄筋が錆びついた状態で見えていたりもします。

こうした不具合や欠陥が頻発し、故障が起きるたびに修繕することを考えると、できればすぐに手放して修繕の必要がない住宅に住み替えるほうが快適です。

リノベーションを得意としている会社に売却したり、レトロなマンションが好きな客層に向けて売却を進めるためにも、早めに不動産売却の一括査定サービスで複数の不動産会社に問い合わせることをおススメします。

・築30年以上の一戸建て


一戸建てのほとんどは木造住宅ですので、築30年も経つと家の設備だけではなく、建物そのものの構造物も劣化が激しくなっていて、そのまま住むには危険であったり、上手く扉が閉まらないなど不便なことがしばしば起こるようになってきます。

築30年を超える不具合だらけの家を高い値段で買ってくれる人などいませんので、解体して更地として売りに出すか、リフォームをして快適な家にしてから売りに出すか、の2つの選択肢が良いと思います。ただし建物の状態が良く、まだまだ中古の一戸建てとしての価値があると売却査定で認定されればそのまま販売するのも当然OKです。

木造の築30年超えの一戸建てというのは売却する方針として、古家付き土地、解体して更地、中古一戸建て、リフォーム済み一戸建て、建て直してから新築一戸建てとして販売など、様々な選択肢が存在しています。プロである不動産会社によく相談の上で売却方針を決めて下さい。

3.家の売却を任せられる会社や担当者を見つける


おおまかな家の売却方針を知ったところで、素人が不動産の売却について自分ひとりで頑張っていても時間の無駄です。家の売却について自分が信頼して任せられる不動産会社の担当者を見つけましょう。

それにはインターネットで不動産の売却を複数の会社に一括で査定依頼を出せる、売却一括依頼サービスを利用するのが一番効果的です。たくさんの不動産会社と話をしていくことで、会社同士を比較して自分の中に家の売却基準ができたり、不動産に関する知識が蓄積されて家をより高く売却できる可能性が高まっていきます。

いざ動き出してしまえば不動産会社がほとんどの手続きを代行してくれますので、あとは売却価格や売り渡しの判断など、売主として重要な場面で決断を下すだけです。まずは無料で家の売却査定を出すところから始めてみてください。

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